テレワークの普及や新型コロナウイルス流行をきっかけとしてオフィスでの設置が急増している「Web会議ブース」。従来は1名用の個室ブースを導入するのが一般的でしたが、近年では2名以上が入れる大きさのブースが人気を博しています。
この記事では2名用のWeb会議ブースのおすすめ製品を、製品の特徴やできること、おすすめの企業など様々なポイントから紹介します。また2名用ブースだからこそ気をつけなくてはいけない製品選びのポイントについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
2名用のWeb会議ブースのおすすめ製品4選を紹介
まず始めに、2人で使えるWeb会議ブースの製品からおすすめのものを4つ厳選して紹介します。
おもいっきり集中空間 | リモートキャビンW | テレキューブ | SOUND Q | |
タイプ | セミクローズ | セミクローズ/フルクローズ | フルクローズ | フルクローズ |
1名用の重さ | 30kg | 167kg | 285kg | 240kg |
消防法の届け出有無 | 不要 | 不要※フルクローズタイプの場合は必要 | 必要 | 必要 |
空調 | 天井解放 | 天井解放 | 換気ファン | 換気ファン |
結論から言うと、コストパフォーマンスを重視したい場合や、オフィスの広さや場所を選ばずに導入したい場合は、セミクローズタイプの「おもいっきり集中空間」がおすすめです。
一方、より堅牢なセキュリティ性や密閉性を求める場合は、天井がついたフルクローズタイプがおすすめのケースもあります。
いずれの製品も細かな特徴や得意とする部分が異なりますので、自社の目的や予算に合ったものを選んでみてください。
【天井解放・セミクローズ型ブース】おもいっきり集中空間
引用元:おもいっきり集中空間
価格 | 要問い合わせ(※1名用の場合298,000円~) |
サイズ | 幅1370×奥行1080×高さ1840mm※1名用のスタンダードタイプの場合※要望に合わせて自由にカスタマイズが可能 |
重さ | 約30kg※1名用のスタンダードタイプの場合 |
防音性能 | 56dB(デシベル)程度の騒音を46dBまで落とせることが確認できている |
空調機能 | 天井開放 |
デスク | ご自分の好きなデスクを設置可能 |
消防法への対応や追加工事 | 不要 |
▼2名用Web会議ブースとしての利点軽量なので、2名用の大きなサイズでも置き場所を選ばない適度な防音性能と天井オープンならではの換気性能で、内部環境を快適に保てる組み立て・片付けが比較的簡単に行えるため、レイアウト変更が簡単コストパフォーマンスがいいため、2台目以降の導入として最適カスタマイズ性が高いので、幅広い用途を見越して設計できる |
おもいっきり集中空間は、耐荷重性と密封性に優れた強化ボード素材「セキソーパネル」で作られたWeb会議ブースです。持ち運びや組み立てがしやすく、特別な工具不要で設置・撤去や移動が可能です。
天井が開放された「セミクローズタイプ」のブースですが、会議や集中空間としての利用に適した防音性能を有することがわかっています。弊社の実験では、環境によってマイナス10dbの防音効果を測定できており、医療機関の『聴力測定ブース』としての導入実績もございます。
また、紙素材であることから比較的安く提供できる点も魅力のひとつです。カスタマイズ性の高さと快適性を両立したブースをお探しの場合に、ぜひご検討いただきたい製品になっています。
【天井解放・セミクローズ型ブース】Remote cabinW
価格 | 要問い合わせ |
サイズ | 2名モデル:幅1705×奥行き1305×高さ2183mm1名モデル:幅1305×奥行1305×高さ2183mm |
重さ | 2名モデル:197kg1名モデル:167kg |
防音性能 | 要問い合わせ |
空調機能 | 天井開放 |
デスク | 1600×550mmのものが標準装備 |
消防法への対応や追加工事 | 不要(天井クローズド仕様を選択する場合は要問い合わせ) |
▼2名用Web会議ブースとしての利点天井解放のセミクローズ型でありながら、電気錠が設置でき高いセキュリティ性を保てるオプションでポータブルクーラーを設置できるので、オフィスが暑い場合でも内部を快適に保ちやすいオプションで「吸音パネル」を装着できる |
どこでもブース Remote Cabinは内部の快適性を追求した集中ブースです。2名用の「Remote cabinW」は、2人での打ち合わせやWeb会議としてだけでなく1名用の集中空間としても適しています。
抗ウイルスコーティングが施されているため、不特定多数が利用するオフィス内での利用に適した製品です。
【天井あり・フルクローズ型ブース】テレキューブ
引用元:テレキューブ
価格 | 要問合せ |
サイズ | 2名モデル:幅2100×奥行1100×高さ2300mm 1名モデル:幅1200×奥行1200×高さ2325mm |
重さ | 2名モデル: 428kg 1名モデル:285kg |
防音性能 | オープンスペースと比べ-23.1db |
空調機能 | 換気ファンあり |
デスク | テーブルとソファが標準装備 |
消防法への対応や追加工事 | 消防署への申請や追加工事が必要な場合もあるため、要問い合わせ |
▼2名用Web会議ブースとしての利点2名が余裕を持って利用できる広さフルクローズタイプならではの高い防音性能サブスクリプションプランがあるため、自社に合った導入方法を選べる |
テレキューブは高い防音性を誇る、フルクローズ個室ブースの製品です。堅牢かつ内部が広く、Web会議だけでなく対面での会議にも適しています。
【天井あり・フルクローズ型ブース】SOUND Q
価格 | 2名モデル:950,000円1名モデル:1,460,000円 |
サイズ | 2名タイプ: 幅1236×奥行き1500×高さ2300mm1名タイプ: 幅1000×奥行き936×高さ2300mm |
重さ | 2名タイプ:384kg1名タイプ:240kg |
空調機能 | 換気機能あり |
デスク | +48,000円で「テーブル・ハイチェア」付きに変更できる |
消防法への対応や追加工事 | 消防署への申請や追加工事が必要な場合もあるため、要問い合わせ |
▼2名用Web会議ブースとしての利点デザイン性が高く、商談などにも向いている2名用にしてはコンパクトなので、狭い場所にも設置できる |
SOUND Qはデザイン性に優れたWeb会議ブースです。吸音材のフェルト、遮音強化ガラスを使用しており、高い防音効果があります。カラー展開も多く、オフィスの景観を損ねることなく設置できます。
2名用のWeb会議ブースが求められている背景とは?
2名用のWeb会議ブースが求められている背景には、以下のようなものがあります。
- リモートワークに対応するため
- 「オフィス回帰」の潮流に対応するため
- 従業員の幅広いニーズを満たすため
それぞれ確認していきましょう。
背景1.リモートワークに対応するため
新型コロナウイルス感染症や、政府が推進する働き方改革によって、リモートワークを導入する企業が増えました。
2名用のブースであれば、オフィス内にいる上司・プロジェクトリーダーとリモート社員との3者面談など、実施できるミーティングの幅が広がります。幅広いWeb会議の需要を満たすためにも、2名用のブースが求められているのです。
背景2.「オフィス回帰」の潮流に対応するため
リモートワークの導入が一段落した2024年現在では、オフィスに出社して勤務する「オフィス回帰」の流れが進んでいるというデータがあります。
オフィス回帰によって会議室が足りなくなることへの解消策として、2名用のWeb会議ブースが選ばれているという背景があるのです。
なお複数人で利用できる個室ブースは、短時間の打ち合わせ「ハドルミーティング」や、取引先との「商談」の場としても利用されています。
背景3.従業員の幅広いニーズを満たすため
2名用のWeb会議ブースは「1人用」としても活用可能です。従業員の集中空間やリラックススペースとして使用でき、従業員の幅広いニーズを満たす自由な空間としても選ばれています。
また2名用ブースは1名用よりも内部の空間が広く設計されているため、たくさんの資料を広げて作業を行うことも可能です。
2名用Web会議ブースはこんな企業におすすめ!
2名用のWeb会議ブースが選ばれている背景を考慮すると、以下のような企業にこそ2名用Web会議ブースがおすすめだと言えます。
- 最近、従業員のオフィス出社率が上がっている企業
- 壁の造作などができない、レンタルオフィスを使っている企業
- オフィスを縮小しており、コストを押さえつつ部屋を確保したいと考えている企業
- 社員から、集中しづらいなどの不満の声があがっている場合
- すでに個室ブースを導入しているものの、1名用では従業員の悩みやオフィスの課題を解決できていないと感じている企業
2名用Web会議ブースの選び方を解説!製品比較の方法とは
2名用のWeb会議ブースを選ぶ際は、以下の手順で考えると自社に合ったものが選びやすくなります。
- ブースタイプを「セミクローズ」にするか「フルクローズ」にするか決める
- 2名用を展開している製品の中から、自社の課題を解決できるものを選ぶ
ブースタイプによって、製品の特徴や向いている場面が大きく異なります。まずはブースタイプによる違いを抑えておきましょう。
ブースタイプによる違いとは
2名用のWeb会議ブースは、天井開放型の「セミクローズ」と、天井ありの「フルクローズ」の大きく2種類に分けることができます。それぞれの違いは以下のとおりです。
個室ブースのタイプ | セミクローズ | フルクローズ |
形状 | 天井なし・扉ありのボックス型 | 天井あり・扉ありのボックス型 |
重量 | 素材により異なるが、フルクローズより軽量 | 2名用の場合、200kgを超える重量がある |
遮音性 | 壁素材によってよって異なる | 高い |
換気・空調の快適性 | 天井開放のため内部の温度変化が少なく、オフィスの空調がそのまま活用できる | 密閉されているため、換気ファンや空調機器の性能に依存する |
移動・片付けのしやすさ | 製品によっては自分で移動や組み立て・片付けが行える | 業者に依頼する必要がある |
消防法の届け出の有無 | 不要 | 必要※床面積6平方メートル以上などの条件に該当する製品は、消防法の制限を受けるため、スプリンクラーやスピーカー等の設置が別途必要な場合があります。 |
セミクローズタイプは、消防法の届け出がいらず比較的軽量な製品が多いため、手軽に設置・組み立てができる点が魅力です。集中空間として適したほどよい防音性能を持つブースが多く、幅広い場面に適合します。
フルクローズタイプは、密閉性が高く堅牢な作りのブースです。機密情報が含まれる会議などには適していますが、空調がききづらかったり、消防法の制限を受ける場合があるなど、設置の際は慎重に判断する必要があります。
どちらが自社に合っているかをチェックしてみよう
セミクローズが向いているケース | フルクローズが向いているケース |
コストパフォーマンスを重視したいWeb会議だけでなく、対面会議や集中空間としてなど、幅広い用途で使用したい撤去や移動することも視野に入れて設置したい | 機密事項が含まれる会議が多いセキュリティ性能を重視したい耐荷重や消防法の制限などがクリアできる環境にある |
2名用Web会議ブースならではの特徴と注意すべきポイント
2名用のWeb会議ブースは、1名用のブースとは異なる特徴がいくつかあります。具体的には以下の4点です。
- サイズ
- 重さ
- 内装
それぞれ、2名用ブースだからこそチェックすべきポイントに着目して解説していきます。
ポイント1.サイズ
通常、2名用のWeb会議ブースは1名用の1.5倍前後の大きさがあります。オフィスの圧迫感が想定以上に増す可能性があるため、設置場所のレイアウトは十分に検討しておきましょう。
一方で、2名用として導入したのに思っていたよりも狭かったというケースもあります。できる限り実物を確認したうえで購入できると安心です。
また搬入経路が確保できるかも確認が必要です。可能であれば、事前に業者に下見をしてもらうとよいでしょう。
特徴2.重さ
2名用のWeb会議ブースは、1人用のおよそ1.2~1.5倍ほどの重量になるケースがほとんどです。特にスチール製のフルクローズ型ブースの場合、重量が200kg以上になるため、必ずオフィスの管理会社に耐荷重の確認をとるようにしましょう。
また、重量がある場合キャスターが付いていても移動が困難になる場合があります。撤去やレイアウト変更に柔軟に行えるかどうかも確認が必要です。
特徴3.内装
2名用個室ブースの内装でチェックすべきポイントは以下のとおりです。
- 照明の有無や数
- デスクやチェア
- コンセント・USBポートの数
- 空調・換気機器
2名で使っても十分な快適性が確保できるように、必要に応じて設備を追加しましょう。
特にフルクローズ型の2名用ブースの場合は、空調・換気性能をチェックしておきましょう。複数人で使用すると室内の温度変化が大きくなるため、換気の性能が快適性に大きな影響を及ぼすからです。なおセミクローズ型のブースであれば天井が開放されているため、換気設備の検討は不要です。
また2名用のブースは1名用よりも本体価格が高額になります。オプションを付加すると、その分最終的な価格が大幅に上がってしまう可能性がある点には気をつけましょう。
オーバースペックになりすぎないように吟味したうえで、用途を満たすオプションを過不足なく選ぶことが大切です。