個室ブースを徹底比較!おすすめ製品を目的や用途別に7つ紹介

個室ブースには様々な製品があり、ひとつひとつ防音性能や規格、付属できるオプションなどが異なります。そのため個室ブースは、導入目的に合った製品で比較・検討することが重要です。

目的に合った性能を持つ個室ブースを選ぶことで、結果的には導入のコストを下げることにもつながります。

この記事では、個室ブースの製品を目的別に比較。性能や規格などの「選び方」とともに、おすすめ製品も紹介していきます。オフィスや自宅用の個室ブースを比較する際に、ぜひ活用してみてください。

タイプによる個室ブースの違いと選び方|3タイプを徹底比較

個室ブースには、形状の性質によって以下3つのタイプに分けることができます。

  1. フルクローズ型(天井あり・扉ありの完全個室)
  2. セミクローズ型(天井なし・扉ありの個室)
  3. オープン型(天井なし・扉なし)

この章では、3種類のブースを性能や特徴ごとに比較していきます。どのようなケースに適しているかや、製品の選び方なども紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

▼個室ブース3タイプの比較表

タイプ概要防音性能移動・設置のしやすさ消防法の申請
フルクローズ扉を閉めると密室空間になるため、防音性能は最も高くなる
機密性の高い会議や面談などでの使用に向いている
セミクローズ天井が開いているため完全な防音は難しいが、ほどよい防音効果が期待できる
集中空間や、機密事項のないWeb会議などに向いている
不要
オープン防音効果はほとんど期待できないが、素材によっては多少の雑音カット効果が期待できる不要

1.防音効果(遮音性)の比較

Web会議や集中スペースとして個室ブースを導入したいと考えている場合、防音効果の高さは必ずチェックしておきましょう。基本的に防音性の高さはフルクローズ>セミクローズ>オープンの順になります。

防音効果は製品によっても大きく変わるので一概には言えませんが、タイプごとに具体的な防音効果の例を紹介します。

タイプ製品例防音効果の例
フルクローズテレキューブ(TELECUBE)マイナス23.1db
セミクローズおもいっきり集中空間マイナス10db(56dBデシベル程度の騒音を、46dBまでカット)
オープンシンプルブース吸音効果あり

一般的に、オフィス内の騒音レベルは55db~60db程度と言われています。一方、集中空間として適している環境の騒音レベルは40~50db程度。つまり、一般的な騒音レベルのオフィスに集中空間を作りたい場合、マイナス10デシベル前後の防音性能を持つ個室ブースを導入するのが最も適した選択肢です。

ちなみに、あまりにも静かな空間の中では自分自身が出す音やパソコン・空調などの音が気になってしまい集中しにくいというデータもあります。50dbほどの適度な雑音があったほうが、自分の発する音を打ち消す「マスキング効果」によって集中力が増すと言われています。

一方、機密事項などを含んだ会議を行うスペースとして個室ブースを導入する場合は、防音効果が高ければ高いほど用途に適していると言えます。

オープンタイプの中で防音性能の高い製品を選びたい場合は、壁素材に注目してみましょう。グラスウールやフェルトが使用されている製品は、一定の吸音効果が期待できます。また製品ホームページなどで「吸音効果がある」と明記されたものを選ぶようにしましょう。

2.サイズや重量の比較

個室ブースのサイズは以下3つのポイントでチェックします。

  • 収容可能人数(広さ)
  • 高さ
  • 重量

「収容可能人数」は、製品によって様々な展開があります。用途や設置場所の広さに適した収容人数の製品を選びましょう。

製品の「高さ」と「重量」に関しては、大きい方から順にフルクローズ>セミクローズ>オープンの順となるケースが一般的です。製品の一例を取って比較してみましょう。

タイプ製品例サイズ・重量
フルクローズWORK POD(ワークポッド)幅1100mm×奥行1100mm×高さ2435mm
333kg
セミクローズおもいっきり集中空間幅1350×奥行1000×高さ1930mm
およそ30kg
オープンパーティションブース幅500mm×奥行30mm×高さ1200mm
3.12kg(パネル1枚あたり)

天井まで届く高さの個室ブースを導入してしまうと、タイプにかかわらず「消防法」の申請が必要になるケースがあるため注意が必要です。マンションの天井高などは2400mm程度が平均となっているため、一般家庭に個室ブースを導入する場合は「セミクローズ」か「オープン」タイプを選ぶ方が適しているでしょう。

セミクローズ型の個室ブース「おもいっきり集中空間」など、サイズのカスタマイズが柔軟に行える製品であれば、メーカーに相談することで空間に合ったサイズに細かく調整してもらうこともできます。「おもいっきり集中空間」には他のブースだと導入できないような狭小空間での導入実績もあるため、サイズの合う製品が見つからない場合もまずはぜひ一度ご相談ください。

その他、製品の重量も製品選びの重要な基準になります。オフィスビルの床の耐荷重は1㎡あたり2900N(およそ295kg)を支えられることが建築基準法上の基準になっています。フルクローズ型の導入を検討している場合、必ずオフィスビルの管理会社などに問い合わせて床の耐荷重をチェックしておきましょう。

3.移動・設置のしやすさの比較

個室ブースを比較する際は、移動や設置のしやすさもチェックしておきましょう。オフィスの模様替えや引っ越しなどで、ブースを移動させなくてはならないケースも多いからです。

個室ブースのタイプで比較すると、移動や設置がしやすいのは「セミクローズ」と「オープン」タイプになります。

セミクローズやオープンタイプの個室ブース製品は、特別な工具不要で組み立てができるものが多く、専門業者に頼まなくても必要に応じて設置・片付けが可能です。また消防法の届け出がいらないため、面倒で複雑な手続きも必要ありません。

キャスター付きの製品を選べば、片付けることなく場所の移動もできます。たとえばセミクローズの個室ブース「思いっきり集中空間」の標準サイズ製品の重量は30kgですので、キャスターを使えば女性の力でもらくらく移動させることができます。

フルクローズタイプの個室ブースにもキャスター付きの製品があります。移動を想定する場合、キャスター付きの製品を選ぶようにしましょう。

4.内部の快適性の比較

集中空間や会議室として長時間使用することを想定している場合、「明るさ」や「空調」といった快適性も考慮しましょう。例えば製品によって、以下のような付属機能があります。

タイプ製品例付属機能の例
フルクローズゼネブース・LED照明・換気扇・コンセント(3口)・配線穴付デスク
セミクローズおもいっきり集中空間・LED照明(非接触スイッチ)・スチールデスク・配線穴・コンセント(1口)・USBポート(1口)

フルクローズタイプの個室ブースは密閉空間になるため、ブース内の空調設備は必須となります。換気扇付きの製品が多いものの、換気扇だけでは夏場の快適性が確保できない恐れもあるため、実物の内部環境を確認するなどして慎重に検討しましょう。オプションで空調設備を設置する場合、コストが高額になることもあります。電気配線の調整が必要になるケースもあるため、設置場所や予算とあわせて考えましょう。

一方セミクローズまたはオープンタイプのブースであれば、天井が開放されているためオフィスや自宅の空調がそのまま活用できます。また天井の明かりが届くため内部が暗くなることはないですが、手元を照らすライトが必要なケースもあるでしょう。ライトが「標準装備」されているものと「オプション」扱いになっているものがあるため、確認のうえで製品を選びましょう。

【目的別】おすすめの個室ブース製品を紹介

上記で解説してきた通り、個室ブースはブースタイプや製品によって大きく性能や仕様に差があります。そのためコストパフォーマンスを上げつつ個室ブースを導入するには、目的に沿った製品を比較しながら選ぶことが重要です。

個室ブースのよくある導入目的に沿った製品の選び方とおすすめ製品を見ていきましょう。

オフィスの集中ブース・Web会議用におすすめの個室ブース2選

オフィスの集中ブースやWeb会議用に個室ブースを導入する場合、以下の観点で製品を選びましょう。

  • 一定の防音性能があること
  • 内部の快適性が高いこと
  • 扉付きでセキュリティが確保できること

上記のポイントを満たすおすすめ製品は次の2つです。

  1. おもいっきり集中空間(セミクローズ)
  2. どこでもブース Remote Cabin(セミクローズ)

おもいっきり集中空間(セミクローズ)

価格要問い合わせ(298,000円程度~)
サイズ幅1350×奥行1000×高さ1930mm(キャスター装着時は高さ約1980mm)
重さ約30kg
コンセント1口
USBポート1口
防音性能56dB(デシベル)程度の騒音を46dBまで落とせることが確認できている
空調機能天井開放
デスクご自分の好きなデスクを設置可能
消防法への対応や追加工事不要
会社株式会社アドライズ

※柔軟なカスタマイズが可能(サイズ、内装、デスクの高さや大きさ、形状など)

おもいっきり集中空間は密封性に優れた紙製強化ボード素材「セキソーパネル」で作られたWeb会議ブース・集中ブースです。軽量かつ耐荷重性がある素材のため、持ち運びや組み立てがしやすく、自分たちだけでも簡単に設置が可能です。

また、天井が開放されているにもかかわらず十分な防音効果があり、実験では環境によってマイナス10dbの防音効果を測定できています。展示会でも「集中空間として活用できそうだ」というお声を多数頂いています。

また、紙素材であることから比較的安く提供できる点も魅力のひとつです。コストパフォーマンスの高さや設置・移動のしやすさ・快適性を重視する場合には、ぜひ一度ご検討いただきたい製品となっています。

どこでもブース Remote Cabin(セミクローズ)

Remote Cabin

引用元:どこでもブース Remote Cabin

価格要問い合わせ
サイズ幅1305×奥行1305×高さ2183mm
重さ167kg
コンセントあり
USBポート要問い合わせ
防音性能要問い合わせ
空調機能天井開放
ライトオプションのブラケットライト
消防法への対応や追加工事不要(天井クローズド仕様を選択する場合は要問い合わせ)
会社コマニー株式会社

※一番小さいタイプの場合

どこでもブース Remote Cabinは『2時間快適に過ごす』をコンセプトとしており、足を伸ばせる室内寸法に設計された個室ブースです

抗ウイルスコーティングも施されており、不特定多数が利用するオフィス内での利用に適した製品になっています。

機密事項が含まれる会議・面談・商談用におすすめの個室ブース2選

機密事項が含まれる会議・面談・商談用には、高いセキュリティ性能を有した個室ブースの導入が望まれます。以下の観点で製品を選びましょう。

  • 高い防音性能を有していること
  • 複数人収容可能なサイズであること
  • 空調機能があること

上記のポイントを満たすおすすめ製品は次の2つです。

  1. テレキューブ(フルクローズ)
  2. WORKPOD(フルクローズ)

テレキューブ(フルクローズ)

テレキューブ

引用元:テレキューブ

価格要問い合わせ
サイズ幅1200×奥行1200×高さ2325mm
重さ要問い合わせ
コンセント3口(購入の場合、変更可)
USBポート要問い合わせ(購入の場合、変更可)
防音性能オープンスペースと比べ-23.1db
空調機能換気ファンあり
消防法への対応や追加工事消防署への申請や追加工事が必要な場合もあるため、要問い合わせ
会社株式会社ブイキューブ

※ソロ(1人用)の場合

テレキューブは高い防音性を誇る、フルクローズ個室ブースの製品です。サブスプリクションプランもあり、自社に合った導入方法を選べます。

2~4人用の製品は、対面会議での利用に適しています。

WORKPOD

WORK POD

引用元:WORK POD(ワークポッド)

価格要問い合わせ
サイズ幅1100×奥行1100×高さ2435mm
重さ333kg
コンセント2口
USBポート1口
空調機能換気機能あり
消防法への対応や追加工事消防署への申請や追加工事が必要な場合もあるため、要問い合わせ
会社コクヨ株式会社

※1人用の場合

WORKPOD最大の特徴は、換気機能に優れているという点です。人感センサーにより内部は約40秒ごとに換気される仕様になっており、空気循環と温度上昇抑制などが期待できます。

対面会議に適したモデルとして、2人~4人用の製品があります。合わせガラスが使用されており、遮音性に優れた環境を確保できます。

オフィスの作業・休憩スペース用におすすめの個室ブース2選

オフィスに作業や休憩用のスペースを複数基設置したいと考えている場合は、以下のポイントで製品選びを行いましょう。

  • 目隠し効果があるもの
  • 複数台を連携できるもの
  • 吸音効果があるもの

上記のポイントを満たすおすすめ製品は次の2つです。

  1. パーティションブース 吸音効果パネル
  2. アイリスチトセのシンプルブース

パーティションブース 吸音効果パネル

引用元:オフィスコム

価格80,400円
サイズ幅500mm×奥行30mm×高さ1200mm (パネル1枚あたり)
重さ3.12kg(パネル1枚あたり)
素材張地:布芯材:フェルト(PET)
カラーグレー
会社サンワサプライ株式会社

※「高さ1200mm」の場合

幅1000mmの机をコの字型にぴったり囲えるパーテーションです。別売りのパネルを購入して拡張したり、高さを選べたりするため、デスクまわりの環境に合わせて柔軟にカスタマイズできます。

パネルには吸音効果のある素材が使用されているので、内部で電話やWeb会議をすることも可能です。

アイリスチトセのシンプルブース

アイリスチトセのシンプルブース

引用元:アイリスチトセ

価格要問い合わせ
サイズ幅1266×奥行1266×高さ1600mm
重さ要問い合わせ
素材パネル:フェルト+MDF(中質繊維板)・パーチクルボード
カラーダークグレー(フェルトカラー)
会社アイリスチトセ株式会社

複数のパネルとポールを連結させ、複数のデスクを簡易的な個室にできます。シンプルな形状で設置場所を選ばないため、簡易的な作業スペースとして役立ちます。

表面材には吸音効果のあるフェルトを使用しているため、内部の音が外に漏れにくい構造になっています。

自宅用(テレワーク用)におすすめの個室ブース2選

自宅でテレワークやWeb会議を行うために個室ブースを選ぶ場合、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 設置が簡単で消防法の届け出が不要な「セミクローズ」か「オープン」タイプであること
  • 用途に応じた防音性能があること
  • 軽量で、移動が簡単に行えること
  • コストパフォーマンスがよいこと

上記のポイントを満たすおすすめ製品は次の2つです。

  1. おもいっきり集中空間(セミクローズ)
  2. Easy Wall

なお、企業によっては在宅勤務の条件として「個室ブースの設置」を義務付けているところもあります。どのような個室ブースが必要になるかは企業の規定にもよるので、必ず購入前に勤め先の規定を確認するようにしてください。

おもいっきり集中空間(セミクローズ)

価格要問い合わせ(298,000円程度~)
サイズ幅1350×奥行1000×高さ1930mm(キャスター装着時は高さ約1980mm)
重さ約30kg
コンセント1口
USBポート1口
防音性能56dB(デシベル)程度の騒音を46dBまで落とせることが確認できている
空調機能天井開放
デスクお好きなデスクを設置可能
消防法への対応や追加工事不要
会社株式会社アドライズ

※柔軟なカスタマイズが可能(サイズ、内装、デスクの高さや大きさ、形状など)

おもいっきり集中空間は、30kgという軽さにもかかわらず適度な防音性能があり、設置に消防法の届け出も必要ありません。そのため、とりわけ個人宅での設置に適したセミクローズブースだと言えます。

カスタマイズ性が高く、あらゆる環境にも柔軟に対応させることができます。サイズだけでなくデザインの変更もできるため、お部屋の雰囲気を損なわずに導入できるという利点もあります。

扉付きでセキュリティ性が高いので、会社からブース設置が義務付けられている場合でも基準を満たせる可能性が高い商品です。

Easy Wall(オープン)

Easy Wall

引用元:PARTITION LABO

価格64,900円(3連タイプの場合)
サイズ幅900×高さ1500mm
重さ3.5kg(パネル1枚につき)
素材パンチカーペット SペットECO2(再生ポリエステル:88%・ポリプロピレン:12%) 段ボール
カラーグレー
会社アイピック株式会社

吸音素材が使われているため、パーテーションの中では防音性能が高いという特徴があります。軽量な点も、自宅で導入しやすいポイントです。

設置30秒という手軽さなので、使わないときの片付けも簡単です。

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