クリニックの感染対策には隔離室の用意を|簡易ブースの導入がおすすめ

おもいっきり集中空間 隔離スペース新宿内科様施工写真

クリニックの感染対策には、「隔離室」の準備が必要不可欠です。隔離室を導入するには様々な方法がありますが、結論としてはコストと設置の手軽さ・感染防止効果のバランスがとれた「天井開放型の簡易ブースタイプ」の隔離室がおすすめです。

本記事では、クリニックの感染対策としての「隔離室」について、隔離室に必要な条件や適切な使用方法、そして選び方や導入手順までを紹介していきます。

クリニックの隔離室をお探しの開業医様などに向けた情報になっています。ぜひ、参考にしてみてください。

クリニックの感染対策に適した隔離室とは?

まずは、クリニックの感染対策に使用される隔離室の概要を確認していきましょう。今や感染対策用の隔離室は、クリニックの信頼性・安全性を確保するために必要不可欠な設備のひとつになっています。その大きな理由は、「隔離室」を設置することによって、以下の効果が見込めるからです。

  • 感染力の強い疾患に罹患した患者(またはそのおそれのある患者)と、その他の患者との接触を回避し、感染拡大を抑えることができる
  • 飛沫などによるウイルス・細菌の拡散を抑えることができる
  • 患者に安心感を提供することができる

隔離室のないクリニックの場合、発熱のある患者には駐車場や車の中で待機してもらう必要があるため、自家用車のない患者は来院しづらくなってしまいます。院内または敷地内に隔離室を準備できれば、院内感染の可能性を低減するとともに、患者の精神的な安心を得ることにもつながるのです。

隔離室が必要なクリニックの例

実際に隔離室を導入しているクリニックの例は、以下のとおりです。

  • 内科
  • 小児科
  • 外科
  • 耳鼻科
  • 眼科 など

来院しようと考えている患者は、そのクリニックに「隔離室があるかないか」を確認してから来院することも考えられます。院内に隔離室を新たに設置した場合は、病院ホームページやSNS等で通知することをおすすめします。

隔離室の使用が推奨される疾患・症状の例

クリニックの隔離室は、以下の病気を始めとした感染力の強い疾患に罹患している場合に利用されるケースが多いです。

  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • おたふくかぜ
  • 水痘 など

発熱や長引く咳や鼻水、痰、また全身発疹や目やになど、感染症の疑いがある場合にも、隔離室を活用します。まずは隔離室に案内して他の患者と別の空間で待機させ、その後の処置や検査を行います。

クリニックに導入する隔離室に求められる条件とは

クリニックに導入する隔離室に明確な条件は定められていませんが、感染防止や患者の安心安全といった観点から、以下の条件を満たす設備を用意することが望ましいでしょう。

  • 高換気が維持できるもの
  • 内部の洗浄がしやすいもの
  • 空気清浄機を置けるだけの空間があるもの
  • 他の患者と動線を分けた場所上に設置できるもの

特に重要になるのが、換気のしやすさや、他の患者と動線を分離した場所に設置できるか(ゾーニング)という点です。

隔離室を設置・増設する際には、病院の裏口から入れるようにしたり、空気や空調の流れを踏まえて他の患者との接触が極力少なくなる場所に設置するといった工夫が必要です。そのためには、状況に応じて移動させることができる隔離室を選んだり、予め動線を考えた上でリフォームを行ったりなどといった対策が重要になります。

隔離室の陰圧装置と空調について

「陰圧」とは、室内の空気が外部に漏れないように室内の気圧を低く調整することを言います。完全個室の隔離室の場合、空気の流れを制御して感染防止の力を高めるため、室内に陰圧装置を設置するケースが多いです。

一方天井が開放した簡易ブースタイプの隔離室であれば、病院の空調の流れを利用することで高換気状態を維持することができます。感染防止の観点では、空気は清潔な方から汚染区域に流れるように換気を行うことが必要不可欠とされています。簡易ブースの隔離室を設置する際は、空調の場所と空気の流れを考慮した上で適切な場所に配置することが望ましいでしょう。

クリニックに設置する隔離室なら「簡易ブースタイプ」がおすすめ

上記で説明してきた「隔離室に必要な条件」と「設置にかかるコストや手間」を総合すると、「天井開放型の簡易ブース」を隔離室として設置する方法がおすすめです。

特に、「必要に応じて移動や片付けがしやすい隔離室を検討している場合」「低コストかつ外から見えないブースタイプの隔離室を求めている場合」は、「簡易ブースタイプ」の設置を検討するのがよいでしょう。

「簡易ブースタイプ」隔離室の特徴

「簡易ブースタイプ」の隔離室は、天井が開放されているボックス型ブースになっています。天井まで密閉された完全個室ではないため消防法の届け出なしで設置でき、ブースの移動や組み立て・片付けも自由に行える点が特徴です。院内の大幅なレイアウト変更や改装なしで設置できるため、幅広いクリニックにおいて手軽に導入することができます。

軽量かつ組み立てや移動もしやすい簡易ブースですが、天井以外はしっかりと壁に囲われているため、飛沫などの飛散を防ぐことが期待できます。また天井が開放されていることで隔離室に求められる「高換気」の条件を満たす点もメリットのひとつです。空調の流れを考慮して適切な場所に配置すれば、高換気を維持しつつ院内での空気感染を防ぐことにつながります。

設置にかかる費用相場はおよそ30万円です。室内に設置するのが基本となります。カスタマイズ性の高い製品を選べば、配線穴の増設や大きさの調整などが自由に行えます。配線を活用すれば、ブース内に感染症対策の空気清浄機を置いたり、医療機器に接続することも可能です。

メリット消防法の申請などが不要コストが手軽組み立てが簡単カスタマイズ性が高く、クリニックにあった大きさや仕様に変更できる
デメリット天井が開放しているため、病院内の空調に沿った場所に配置する必要がある(ブース内に陰圧装置は付けられない)屋外に設置できない

簡易ブースタイプの隔離室には「おもいっきり集中空間」がおすすめ

「おもいっきり集中空間」は、軽量性・密封性・吸音性能に優れた紙製強化ボード「セキソーパネル」を壁材として使用した天井開放型の簡易ブースです。

30分ほどで組み立てることができるうえ、基本サイズのブースは約30kgと超軽量。さらに配線ケーブル穴の増設や大きさ変更だけでなく、扉・窓の増設・変更、クリニックのイメージに合わせた内装変更なども承っています。

<基本情報>

価格要問い合わせ(298,000円~)
サイズ幅1320×奥行1040×高さ1840mm
重さ約30kg
コンセント1口
USBポート1口
空調機能天井開放
消防法への対応や追加工事不要
会社株式会社アドライズ

「おもいっきり集中空間」はサイズや仕様などを柔軟にカスタマイズできるため、クリニックでの導入事例も多い点が特徴です。隔離室としてだけでなく検査スペースや聴力検査室としてなど、医療機関様において幅広い導入実績があります。

その他、クリニック用に最適な隔離室の導入方法3選

「陰圧装置を付けた隔離室を導入したい」「屋外に設置したい」といった要望がある場合は、簡易ブースタイプ以外の隔離室の方が適している場合もあります。

コストと設置のしやすさを総合した時におすすめなのは、前章で紹介した「簡易ブースタイプの隔離室」です。ただし、クリニックの間取りや条件などによっても合う合わないが変わってくるため、これから紹介する3つの方法についても比較し、クリニックに合ったものを導入しましょう。

  1. 壁の設置(部屋の増設)
  2. 完全個室ブース
  3. テント

それぞれの違いを簡単にまとめると、以下のようになります。

壁の設置完全個室ブーステント
特徴院内に部屋を増設して隔離室にする完全個室のブースを隔離室として設置するカーテンなどが付いた医療用テントを隔離室として利用する
コスト高いやや高い比較的安い
設置可能な場所屋内屋内・屋外※製品によって異なる屋内・屋外※製品によって異なる
設置・移動の手間移動不可しにくいしやすい
工期長い短い短い
消防法の届け出必要必要な場合がある必要な場合がある

それぞれの特徴と、どのようなケースでの導入が適しているかについて個別に解説していきます。

クリニックに隔離室を作る方法1.壁の設置

院内に壁を設置できるスペースがある場合は、壁を設置して新たな部屋を作り、隔離室として活用する方法があります。

ただし院内のリフォームが必要になるため、比較的大きな工事が必要になることと、その分のコストがかかる点には注意が必要です。元々クリニックのリフォームを検討していた場合には、一度に工事を依頼することで費用を抑えられる可能性もあります。

個室が増設されることになるため、空調の設置や患者の動線を考えるなど、院内のレイアウトを再度確認し直す必要があるでしょう。

メリットベッドや医療器具を置ける広さを確保できる陰圧装置など、空調効果の高い機能が設置可能防音性の高い壁材や抗ウイルス加工にするなど、コストをかければ様々なカスタマイズが可能
デメリット院内に、新たに壁を設置できるスペースが必要になる一度部屋を増設すると、後からの変更が難しいコストが高額になりがち工期が1週間程度かかることが多い(工期はリフォーム規模によってかわります)消防法の届け出が必要になる

メリット・デメリットを踏まえると、壁の設置で隔離室を作るのに適しているのは以下のクリニックです。

  • 元々クリニックのリフォームを検討していた場合
  • 陰圧装置を付けたい場合

クリニックに隔離室を作る方法2.完全個室(プレハブ)ブース

天井まで塞がった「完全個室のブース」を隔離室として導入する方法です。箱型のプレハブタイプのもの、野外設置専用のドームタイプのものなど、様々な選択肢があります。

小型の個室ブースであれば院内のレイアウトを大きく変えずに導入することができますが、天井があるブースを導入する場合は消防法の届け出が必要になる可能性があります。屋外設置が必要な場合は、プレハブやドームタイプの個室を選ぶのがよいでしょう。

メリット簡易陰圧装置を設置できる製品もあるプレハブやドームタイプの場合、屋外に設置できる
デメリット比較的コストが高額になる製品の大きさや素材によっては移動・片付けが難しい消防法の届け出が必要になる可能性がある

メリット・デメリットを踏まえると、完全個室ブースの隔離室が適しているのは以下のクリニックです。

  • 屋外に設置したい場合
  • 陰圧装置を付けたブースタイプの隔離室を求める場合

クリニックに隔離室を作る方法3.テント

隔離室として使用可能な医療用テントを導入する方法です。組み立てや片付けが簡単なので、臨時の隔離室としての使用に適しています。

屋内用・屋外用があり、中には簡易陰圧装置が付いたものもあります。コンパクトで簡易的なテントタイプで5万円から、野外設置可能な大型のもので20万円からが相場です。

メリット簡易陰圧装置を設置できる製品もある組み立て・片付けが比較的簡単小型なものを選べばコストが安い
デメリット常設が難しい他の方法に比べ、防音性や耐久性に乏しい天井付きのものは消防法の届け出が必要になる可能性がある

メリット・デメリットを踏まえると、テントタイプの隔離室が適しているのは以下のクリニックです。

  • 臨時用としての使用を想定している場合
  • 屋外に隔離室を設置したい場合

最後にまとめ

クリニックの感染対策としての隔離室は、院内感染の防止と患者の安心感提供に不可欠です。天井開放型の簡易ブースタイプ隔離室は、コスト、設置の手軽さ、感染防止効果のバランスに優れ、移動や組み立てが容易であり、換気や清掃がしやすいというメリットがあります。このタイプの隔離室は特に、感染疑いのある患者の隔離や検査場所として有効で、低コストで導入可能なため、多くのクリニックにおすすめされています。クリニックの信頼性向上と感染症対策の強化に貢献する隔離室選びには、簡易ブースタイプが特に適しています。

ぜひ当社の簡易ブースを隔離室として検討してみませんか?お問い合わせ、お見積もり無料です。お気軽にお問い合わせください。

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